日本で人気のBeReal、韓国でも流行ってる?日韓のSNS文化を比べてみた

前後カメラの写真を組み合わせたBeRealの公式アプリ紹介画像

きれいなカフェの写真も好き。でも、友達の「今日も机の前です」みたいな写真にも、なんだかほっとする。SNSって、そんな両方の気分を置ける場所であってほしいんですよね。

日本で人気のBeReal(ビーリアル)は、韓国でも流行っているのでしょうか。日本では2026年も利用が伸びています。一方、韓国で同じ規模のブームが起きているかは、公表データからは言い切れません。ただ、インスタの使い分けや「セットログ」を見ると、身近な人と気楽に日常を共有したい気持ちは、かなり近そうです。

2026年、日本のBeRealはまだ人気?数字を見てみると

BeRealの公式発表によると、日本の月間アクティブユーザー数(MAU)は、2026年6月時点で650万人を突破。前年同期比で約30%増えています。「昔ちょっと流行ったアプリ」で片づけるには、なかなか大きな数字ですよね。

MAUは、ひと月に利用した人の数です。ダウンロードの累計とは別物。2026年10月8日の博報堂DYの対談でも650万人と紹介されていますが、ここでは集計時点が明記された6月の数字として扱います。

BeRealの基本は、1日1回、ランダムに届く通知に合わせて、前後のカメラで今の自分と目の前を撮ること。通知から2分以内が目安ですが、遅れて投稿することもできます。「2分を過ぎたら今日は閉店」ではありません。

前後カメラの写真を組み合わせたBeRealの公式アプリ紹介画像
BeRealの公式アプリ紹介画像。前後のカメラで、その瞬間を一緒に残せます。出典:App Store/BeReal(2026年10月15日確認)。

「盛らない」が好き。でも、かわいく残したい

なぜ日本の若い世代に響くのか。私は、写真の完成度を問われずに「今、何してる?」を交わせるところが大きいと思います。特別なお出かけがなくても、友達と同じ日を過ごしている感じがする。

ただ、若者がきれいな写真を嫌いになった、という話でもなさそう。2026年10月の博報堂DYの対談では、日記のように日常を残す楽しさに加え、前後カメラを組み合わせた見た目が、自然体でもおしゃれに見える点が語られています。

これ、私はすごく納得します。気負わず撮りたいし、あとで見返したときにはちょっとかわいくあってほしい。かわいいケーキも、食べかけのごはんも、同じ人の一日ですから。

整えたデザート写真と食べかけのごはんの写真を並べたイメージ

じゃあ、韓国でもBeRealを使っている?

韓国でもBeRealは紹介されています。2026年4月の韓国のカルチャーメディア「ART insight」のコラムでも、日常を記録するSNSとして、セットログとともに取り上げられていました。

ただし、これは利用実態を測る調査ではありません。今回確認した公開資料では、日本の650万人と同じ条件で比べられる、韓国の最新MAUは見つかりませんでした。「韓国でも日本並みに大流行」とも、「韓国では使わない」とも決めつけられない、というのが、現時点での答えです。

それより、韓国のインスタで見かける「誰に見せるか」の使い分けを知ると、BeRealとの共通点が見えてきます。韓国は映え、日本は自然体、と分けるだけでは、ちょっともったいない。

本垢・サブ垢・鍵垢・「親しい友達」を韓国語でいうと

韓国のSNSの話では、こんな略語が登場します。日本の本垢やサブ垢を思い浮かべると、意味をつかみやすいはず。

韓国語(読み方)ざっくりした意味
본계(ポンゲ)本アカウント。メインで使うアカウント
부계(プゲ)サブアカウント。メインとは別に持つアカウント
비계(ピゲ)非公開アカウント。いわゆる鍵垢
친친(チンチン/「親しい友達」の略)「親しい友達」。選んだ相手に公開する機能の呼び方

ここで覚えておきたいのは、この4つは、別々の「4種類のアカウント」ではないこと。본계・부계はアカウントの役割、비계は公開・非公開の設定です。本垢を鍵垢にすることも、サブ垢を公開することもできます。

친친は「친한 친구(親しい友達)」の略。別のアカウントを作る話ではなく、同じインスタの中で、たとえばストーリーズを見せる相手を選ぶ機能のことです。日本の「親しい友達」と同じですね。

本垢にはお気に入りの服、趣味のサブ垢には推し、親しい友達には今日のだらっとした気分。そんな分け方もできます。もちろん、本垢が全部キラキラ、サブ垢が全部本音、という決まりはありません。

私がいいなと思うのは、きれいに撮るかどうかより、この写真を誰と楽しみたいかで選べるところ。韓国語の略語は難しく見えても、やっていることは案外なじみ深くないですか?

韓国で話題の셋로그、日本でも「セットログ」に

ここで気になるのが、셋로그(setlog)。日本語のアプリ紹介では「セットログ」と表記されています。友達と短い日常の動画を共有し、一日のVlogとして残せるアプリです。

同じ時間でも、誰かはおやつ、誰かは帰り道。同じ一日をそれぞれの場所で過ごしている様子を並べて見られるのが面白い。立派な旅行動画でなくても、一緒に残す相手がいると、ただの帰り道にちょっと愛着が湧きそうです。

友達の同じ時間の動画を並べたセットログの公式アプリ紹介画像
セットログの公式アプリ紹介画像。同じ時間の別々の場面が並ぶところに注目。出典:App Store/new chat(2026年10月15日確認)。

しかも、韓国だけの話でもありません。Sensor Towerの2026年10月の分析では、先に韓国でダウンロードが伸び、その後、日本でも広がった流れが示されています。ただし、これはダウンロード数の推計。BeRealのMAUとそのまま比べることはできません。

私は、普通の日を残せるところにひかれます。ただ「毎日ちゃんと記録しなきゃ」となったら、少し休みたい。気楽なSNSのために、もう一つ宿題が増えたら困ります。

日韓のSNS、似ているのは「誰に見せたいか」

日本でBeRealが伸び、韓国で注目されたセットログが日本にも広がる。インスタの本垢・サブ垢や公開範囲の使い分けも、両国で通じる話です。私は、どの国も同じSNSになるというより、気を張らずにいられる相手との共有を選びやすくなっている、と感じます。

きれいに撮れた日は、その一枚を楽しみたい。何もない日は、何もないまま友達に見せたい。私がSNSに欲しいのは、どちらの日も無理なく投稿できることです。友達の机と飲みかけのコーヒーだけで「今日もおつかれ」が伝わるなら、私はそれくらいの写真が好き。

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